食べてほしい!この逸品 |「菜乾」は、京の“つけもん”だけれど、乾燥してるからすごいんじゃなくておいしいからすごいという話

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食べてほしい!この逸品

「菜乾」は、京の“つけもん”だけれど乾燥してるからすごいんじゃなくておいしいからすごいという話

  • 2017/03/22

“これね、海外でも売っている漬け物なんです。フリーズドライで食べるだけ水につければすぐ戻るし、賞味期限も長いから海外にいる日本人に送るとかいろいろ使い勝手がよくて、京都土産としても注目されています……”

たぶん、提案のときにそのような話を聞いたように思う。
ぶぶ漬け用のあられが混じったものも含め、6種類の「菜乾」を昨夏にカタログに掲載し、販売した。迷った。ぶぶ漬けを押し出すか、漬け物を押し出すか。それが誌面に出た。ぶぶ漬けあられがよくわかる写真をメインに、漬け物単体をサブの扱いにした。正直、あまり売れなかったので迷ったことを悔いた。

時間がたち、改めてこのフリーズドライの漬け物を試食する機会に恵まれた。すばらしい商品性を持つ商品への素直なアプローチを意識すべきだと思った。技術的なことではなくてぼく自身の気持ちの問題だ。
フリーズドライであることがすばらしいのか、海外で売っているからすばらしいのか、京都ものだからいいのか。そういうことで自分は食いしん坊としておいしいものを選び、開発し、決め込んで表現し、伝える……という一連のバイヤーとしての作業をやってきているか。

答えはすべてNOだ。
簡単な調理にあたる手続きをし、口に入れて味わったときの感動をお客様に伝える。それが自分の仕事であることを改めて認識した。それは、菜乾が何よりも漬け物で、ものすごく簡単にできておいしかったから。塩だけのもの、化学調味料を使っているもの、中国産の原料を使っているものも中にはある。スペック(仕様)はまちまちだが、素材特性を生かし、それぞれに合った調理、調味を行って仕上げた6種類の漬け物。漬け物としてのおいしさを一番に、機能性をその次に意識したら、この商品のすごさを本当に体験できたような気がした。

そういうわけで、この季節にみぶ菜浅漬、聖護院大根の沢庵、なすのしば漬、万願寺唐辛子醤油漬、ザーサイ、刻み赤かぶらの6種が揃う。単品で楽しむのもいい。写真のように細かく刻んで混ぜ合わせてみると、これが可愛らしいうえにおいしい!

通常では実現しない季節を越えた漬け物の取り合わせ。これはフリーズドライなればこそ。随分、この商品を理解するのに遠回りをした気がしますが、ぐるっと回って漬け物として味わったらおいしかったという話。季節柄、花畑のような福神漬け的な役割で、カレーや白いごはんのトッピングに。楽しみは何倍も厚くなります。

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バイヤー堺谷 徹宏

食品担当。
美味あるところどこにでも行くフットワークが身上。
担当カタログは「家庭画報のデリシャス宅配便」。
日本一の食品お取り寄せ通販をめざす56歳。
でも芋焼酎が好き、ラーメンはもっと好き……。

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