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バイヤーのひとり言

ランチの悩み〜その2〜

  • 2017/03/29

「CAFE DE MOMO(カフェドモモ)」。
市ヶ谷駅周辺でぼくの知る限り、ここより美味しいと思えるカレー屋さんはないです。

本場インド・ネパール系、下町B級グルメ系、ファストフード系といろいろなカレー屋さんが市ヶ谷にはあるけれど、ランチのひとときをカレーでじっくり美味しく楽しくすごしたいときに、「大日本印刷」へと続く急な上り坂を上がってでも行きます。

市ヶ谷駅より徒歩5分。左内坂を上っていきます。

なんといってもビーフ。
辛くてスパイシーでうまみが強くて、少ししゃばしゃばだけれど頭のてっぺんからじんわり汗がにじんでくるしっかりした辛さはたまりません。
闇雲に辛くするためだけに唐辛子や山椒などをたっぷり入れたというのではない、いくつものスパイスを調合してたまねぎやにんにくと一緒に炒め、煮込みを続けていく中でできあがった“結果としての”辛さ。このビーフは、本当にあとをひきます。

「コンビ」を注文。左がほうれん草カレー、右がビーフカレー。

この店の客の半数以上は、写真のような細長い皿の中央あたりにご飯を盛り、左右にスペースを残して、2種のカレーソースを選んで注文する「コンビ」を選択。辛めのビーフと甘めのほうれん草やミックス野菜など、メリハリのきいた2種を選ぶと、これは楽しい。

作っているのは日本人。ある種パターン化された“本場インド・ネパール系”の、食べるときに、独特のクミンの香りに覚悟してどっこいしょと腰を上げなければいけないような気持ちの盛り上げは必要ない。自然体で食べて、美味しいと感じられるカレー。
ただ、本場のカレーが持っているエッセンスはしっかりいただいて、日本人が喜ぶように、あんな坂でも上がってくれるように、美味しく食べられる工夫を凝らしたカレー。トッピングしよう、味変しようなどと思う隙はどこにもない。ウスターソースも粉チーズも醤油も一切不要。
食べ物をAとかBとかのクラス分けで呼ぶのは好きではないけれど、ここのカレーはそんな分け好きの送り手が作ったつまらない分類のはるか上を悠々といく。

カレーとして、食べ物として、あるいは人としてこうありたい。モモのカレーは、そんなふうに体幹にしみてくる、たまらないひと皿です。

バイヤー堺谷 徹宏

食品担当。
美味あるところどこにでも行くフットワークが身上。
担当カタログは「家庭画報のデリシャス宅配便」。
日本一の食品お取り寄せ通販をめざす56歳。
でも芋焼酎が好き、ラーメンはもっと好き……。

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