江戸時代から続く「渡辺染物店」に受け継がれてきた郡上本染のタペストリーです。藍草を100日以上かけて発酵加工した天然の「すくも」を使った藍液で、十数回も藍甕(がめ)に浸して染め上げた紺色は、何とも深い色合い。その正紺を背景に、風をはらみ五月晴れの空を泳ぐ鯉のぼりを表現しました。絵柄を彩る朱と黄色は、生地に手描きで餅糊を置いて防染し、大豆の搾り汁で溶いた顔料で着色。室内の趣がきりっと引き締まる一枚です。
- 【渡辺染物店】
- 江戸時代から岐阜県郡上市八幡町に伝わる伝統の染め「郡上本染」。その正藍染を生業とする創業440余年の紺屋(こうや)。
【家庭画報のお買いもの「節句飾り」2023新春号】>> P.12掲載(*カタログ掲載期間 2023年4月30日まで)